社会福祉審議会の児童分科会の委員をしています。
これも、なかなかできる役職ではなくて5年目にしてようやく回ってきました。
社会福祉審議会とは…
社会福祉法でおかなければならないとされている、審議会です。市民の社会福祉に関する調査、審議を行います。審議会には、4つの専門分科会(民生委員審査専門分科会、身体障害者福祉専門分科会、児童福祉専門分科会、高齢者福祉専門分科会)を設置し、専門的な事項を調査審議します。また、身体障害者福祉専門分科会には、審査部会(身体障害者審査部会)を設置します。
その社会福祉審議会(社福審と呼んでいます)の児童分科会では保育所、認定こども園の認可やそのほかのことについて(特に社会的養護の必要な子どものことなど)について審議しています。
今回の審議事項は、新しくできる保育所、認定こども園の認可と、子ども子育て支援プランができて1年経ったのでその進捗状況の確認でした。
新たな保育所の認可ということでとても責任重大。そして、今回は全くの新規の保育所の参入ということで予定時間をオーバーして議論されました。
あまりにも、審議委員への情報が少なくどのように評価認可すれば良いのか?という声が多く、資料にある情報をもとに掘り下げていくしかない状況でした。
ある委員からは、この情報不足はいつもで毎回詳細を出してほしいと言っているとのこと。
認可について形骸化しているのではないか?と形だけなら、審議会での審議は必要ないのではないか?という厳しい意見が出ていましたが
最終的に、見守りながら運営をスタートしてもらうということで、認可することとなりました。
後半は、子ども子育て支援プランの中の社福審で審議すると決めている
子どもの貧困対策
ひとり親家庭支援
児童虐待防止対策
の3点について議論しました。
まず、子どもの貧困およびひとり親家庭支援について
今、西宮市でできていることは学習支援について。
意見としては、施設に入所している子どもは一定学習塾に通う補助が出ている、行政が準備するものだけでなく選択肢や幅を広げるという意味で、みんなと同じ場所に行くことができるような補助金の制度なども考えてみたらどうか?というものが出ていました。
SSW(スクールソーシャルワーカー)の活用についても意見を出し合いました。
学校自体がSC(スクールカウンセラー)やSSWについての運用について理解ができていないのではないか?SSWがソーシャルワークできているのか?という質問に、
SC自体の相談が学校で2,3か月待ちになっていることで、SSWがSCの役目をしていることもあるということ、SSWが5人体制で人手が足りず思うように動けていない課題が見えてきました。
児童虐待対応については、
子ども家庭総合支援拠点の整備について話題になりました。
子ども家庭総合支援拠点とは…
以下、厚労省支援業務に関するワーキンググループ資料からの抜粋)
市区町村は、子どもの最も身近な場所における子どもの福祉に関する支援等に係る 業務を行うことが役割・責務とされていることを踏まえ、子どもとその家庭及び妊産 婦等を対象に、実情の把握、子ども等に関する相談全般から通所・在宅支援を中心と したより専門的な相談対応や必要な調査、訪問等による継続的なソーシャルワーク業 務までを行うことが求められている。 このため、市区町村は、地域のリソースや必要なサービスと有機的につないでいく ソーシャルワークを中心とした機能を担う拠点(市区町村子ども家庭総合支援拠点。 以下「支援拠点」という。)の設置に努めるものとする。
ということで、努力義務ですが市区町村に設置を求められているものです。
西宮市は中核市ですが、児童相談所の設置までには踏み込めないでいます。
また、子ども家庭支援課の相談員の体制も非正規職員が担っており、専門的なノウハウの蓄積が課題となっていました。
そこで、議会の一般質問でもこの子ども家庭総合支援拠点の設置について質問した経過もあり、現状検討段階に入っているとのことだったので、詳細を聞いてみました。
非正規となっていた職員が常勤化はするものの人員体制がやや少なくなるのではないか?という懸念が見えてきました。
また、市内にある県の子ども家庭センター(児童相談所)からは、少しでも早い設置と母子保健との連携強化をするよう意見をいただいているということでした。
さらに、市内にある養護施設などからはまだ意見を聞いていないということでしたので、しっかり連携し、意見を聞くことを伝えました。
また、子育て世代包括委支援センターとの連携など今後二つの関連性を精査していく必要があるとも感じました。
まだまだ、意見や質問したいことがありましたが、時間に限りがあり終了。
委員の皆さんも任期が今期限りの方もおられるようで、心残りの部分もあろうかと思います。
市役所内には様々な審議会があります。
どれも傍聴できるもの、また、議事録も残っているものもあるのでぜひ興味ある分野をのぞいてみていただけると嬉しいです。