本日12月議会が閉会しました。
上程されていた議案のうち、議案第247号について反対し、他の議案に関しては賛成しました。
議案第247号は教育委員会にあった社会教育分野を市長事務部局に移し、生涯学習を全庁的に推進するという目的のためですが、教育委員会に所管されてきた意味が何だったのか?あらためて考えたいと思います。
↑西宮市の生涯学習の全庁的な推進体制のイメージ図
西宮市はシチズンシップの名のもとに市民全体の学びの場と地域の活性化を進めたいと考えています。
私は、すべて社会教育分野を市長事務部局に移管させることが解決策になるのか説明が足りていないと感じています。
そもそも教育委員会制度とは何なのか?
1 首長からの独立性
◎ 行政委員会の一つとして、独立した機関を置き、教育行政を担当させることにより、首長への権限の集中を防止し、中立的・専門的な行政運営を担保。
2 合議制
◎ 多様な属性を持った複数の委員による合議により、様々な意見や立場を集約した中立的な意思決定を行う。
3 住民による意思決定(レイマンコントロール)
◎ 住民が専門的な行政官で構成される事務局を指揮監督する、いわゆるレイマンコントロールの仕組みにより、専門家の判断のみによらない、広く地域住民の意向を反映した教育行政を実現。
以上の教育委員会制度の特色から、例えば、図書館の本の選書に関して、中立的な立場から選書されることが当たり前だったところからその時々の市長の政治的判断という関与もあり得る状況にさらされるという危惧があります。
文化財は、観光や市のお金をうむ文化財にしか価値を見出さないような状況を作るかもしれません。
公民館は全庁的な公共施設マネジメントの観点から、市民の教育・学習の視点が後回しになるのではないか?
などなど、教育委員会から手放されたことで担保されてきたことまでをも
手放すことになるのではないかと考えています。
示した資料は市が生涯学習の推進に関して説明するために添付されていた資料ですが、中央教育審議会の答申内でも教育委員会の担保については触れられています。
担保措置に関しても、今回のような条例改正の際に意見を聞くということにとどまっており、今回も議案として上程された際に、議会にその意見として「異議なし」という答申が披歴されるのみとなっています。
教育委員会でも慎重に議論されたであろうその意見が、議会からの諮問に関して「異議なし」と回答されるのみということにも、違和感があります。
そのようなことから、会派でも意見が一致し議案第247号に反対することになりました。
今議会では請願も多数出されましたが、会派としてはすべての請願について採択すべきという立場に立っています。
御前浜橋(西宮浜に渡る跳ね橋のことです)に関する請願では、跳ね橋の開閉に関して事業者視点からと市民視点からの双方からの請願が出ていました。どちらの内容も今後市が間に入り調整されていくことを考えると、どちらも採択されるべき内容と考えましたが、請願7号に関しては自民党会派の政新会と公明党、維新、ぜんしんが反対されどちらの請願も採択されるということは叶いませんでした。
請願9号に賛成したのが、私の会派BCP無所属セッションと共産党、市民クラブ改革
請願10号に賛成したのがBCP無所属セッション、共産党、市民クラブ改革
請願11号に賛成したのがBCP無所属セッション、政新会、公明党、維新、ぜんしん、市民クラブ改革
という結果でした。
請願8号は委員会で全会一致で採択されたので、意見書として国に上げられることになりました。
次は2月19日(予定)から3月議会が開会されます。新年度予算、市政方針が示されることになります。
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