一般質問

6月議会での一般質問のテーマは

「多胎児の育児を支援!」そして、「保健師さんって一体どんな仕事してるの?」

という二つのテーマをぎゅっと26分の中で質問しました。

今回、多胎児育児への支援について取り組むことになったのは、

この春の選挙が始まる直前にとても痛ましいニュースが耳に入ったことがきっかけでした。

愛知県豊田市で生後11か月の三つ子の次男を床にたたきつけて死なせたとして、

30歳の母親に傷害致死の罪で懲役3年6か月の実刑判決が言い渡されました。

そのことで多胎育児にスポットが当たり、市内で多胎育児をされている方々の声が届けられました。

また、時を同じくして双子のお子さんを子育てしている方から保育所の入所のことでご相談があったことや、

多胎育児をされている方、また医療的ケアの必要なお子さんの子育てをされている方などから

保健師さんについてのことなどでお話しを聞く機会があったこともあり、

その声をもとに選挙に当選したら、最初の一般質問でまず取り組もうと考えていた件でした。

 

1点目は12月議会でも取り上げた、育児支援家庭訪問事業(ヘルパー派遣)についてです。
今回は、多胎児ということで、一人のお子さんの子育てをするよりも一度に同じ時期に2人3人という乳幼児の子育てをしなければならない家庭に対しての支援を重点的にできるようにするため質問しました。

育児支援家庭訪問事業は現在利用できる期間を1年程度としているが、多胎育児をされている家庭への支援を考えると、幼稚園に入ることができる3歳頃まで育児支援家庭訪問事業を利用できるように期間を長くすることは考えられないか?

また、1回に利用できる時間は現在1時間半以内となっており、そのことが要因で援助業務の中に健診や通院の外出の同行は含まれていない。多胎育児をされているご家庭の必要最低限の外出援助ができるよう、利用時間の延長をし重要な健診や通院に行きやすくなるよう支援するべきだがどうか?

そして、一度にお金がかかることが多い多胎児のいる家庭特有の課題となる金銭的な支援を考えると、利用料の軽減策も合わせて考えられないか?

  こども支援局答弁)多胎を理由に年齢の引き上げは全てのニーズに対応できるのか?という整理が必要で直ちには困難。利用アンケートからは利用時間に関して9割以上が適当と答えている結果を踏まえて利用時間の延長は考えられない。通院の付添も直ちに対応することは困難。減額も多子世帯との均衡を考えると困難。

 

2点目は同じく子育て家庭への支援の一つになっているファミリーサポートの利用に関して質問しました。

以前から登録できる場所が限られており利用したくても登録会に行くことがハードルになっているという声を市民の方から聞いてる。
育児支援となるファミリーサポートに関しても、育児家庭訪問事業と同じように利用料の軽減措置はできないか?

また、ファミリーサポートを利用するための登録会を地域の子育て広場などでも随時受付できるように登録会場の新たな開催場所を作ることを提案するが市としての考えは?

  こども支援局答弁)現在でも二人目以降は半額なので負担軽減ははかられている。子育て総合センター以外の場所での登録会は子どもの安全確保などの観点から慎重に判断すべき。ただ、登録は出産前から可能だということを周知していく。

 

3点目、保育所入所の際に多胎児を育てる親の負担や多胎児だからこそある子ども同士の繋がりを絶つようなことのないよう、希望されたご家庭がなるべく同じ保育所に通う事ができるよう利用調整の際の加点を追加するべきだが、市としての見解は?

  こども支援局答弁)利用調整の優先すべき事由は様々なケースがある。限られた入所枠の中でこれ以上の加算の要件設定は困難。待機児童が解消されたら優先事由に対する考え方を見直しを含めて検討する。

 

4点目多胎児の中でも、障害を持つ多胎児育児をしている家庭の兄弟姉妹へのサポートも考えるべき。
なかなか兄弟姉妹にまで手を掛けられず我慢させてしまっていると感じている家庭がある。そういった家庭への支援として、子ども未来センターでの一時預かりを兄弟姉妹のリフレッシュにも利用できるように要綱の見直しを検討をすべきだがどうか?

  こども支援局答弁)対象児童を広げると、本来のリハビリ日程が組めなくなるため一時預かりの拡大は困難。 

次に保健師の業務について。虐待が起こらないようまた、産後うつの予防の観点からも保健師の相談や訪問は非常に重要な位置づけにあると考えています。その保健師の業務は多岐に渡っており、保健師の育成もままならない状況です。現状、妊産婦さんや支援の必要な家庭への虐待予防などの活動が当事者へ行き渡っているという実感を市民の方に持ってもらうことができているとは言い難い。
地域保健の特に母子保健に特化した業務についての29年度の妊産婦の訪問数、健診の種類別回数を保健師1人辺りに換算すると母子保健だけで訪問に88件、健診に93回出務することになります。これ以外にも相談業務、母子保健以外の訪問など多岐に渡っており、相談訪問に100件以上、健診などに100回以上の出務を1人の保健師でまかなっていることになります。本来やるべき業務にしっかり取り組めるよう人員体制の見直しが必要と考えるが市としての見解は?

  健康福祉局答弁)保健師業務については一部業務委託できるものはしながら業務改善をはかっている。今後も業務の見直しを図りながら敵数配置について人事当局と協議していく。

 

今回の一般質問はできないことだらけ。

例えば、ヘルパー派遣を拡充しようとすると、1事業者だけでは賄えないのではないか?と推測できます。民間事業者の活用も念頭に置てほしいというのは12月議会でも要望しているところなので、産後うつや虐待の予防の観点でヘルパー派遣をもっと利用しやすくしてほしいと思っています。保健師も同様に予防の観点で動けるようにするためにはそれに特化した業務ができるように業務内容の見直しと事務分掌の見直しも必要なのでは?全体的に予防と起こってしまってからの対処療法の2本立てで施策を進めることができるように、横に繋がるか縦割りの所管を変えるかしないといけないのでは…と感じています。

さらに細かく言えば、再質問で聞かせていただいた通り、ファミサポの登録会を例えば保健所がおこなっている両親学級や双子三つ子の集いで一緒に開催させてもらえば、託児付きになっている会場で子どもの安全確保されながら登録会と案内ができるだろうし、そのあたりの横の繋がりを上手に使ってできることを考えてほしいと要望しました。

できることはきっとある。できる方法を一緒に考えていきたいとあらためて思った6月議会での一般質問でした。