久しぶりに行政視察へ行ってきました。
視察先は箕面市です。
箕面市は去年、政新会の坂上議員と田中議員の3人で学校体育館に設置してあるエアコンについてお話しを聞かせていただきました。
先進的なことをやっておられる箕面市さん。
その資料の中にあった「農業公社」に惹かれて調べてみると
農地の貸し借りや学校給食での地産野菜の普及に力を入れているということを知り
一度お話し聞いてみたいと考えていました。
ようやく念願叶い、農業公社についての役割について詳細にお話し聞かせていただいてきました。
農地の耕作を諦めてしまっている農地の管理を行政が主体になっておこなうという斬新な手法。
もちろん、トップダウンで進めている施策だそうです。すごいな。
「行政自らが畑を耕す」という発想のもと、知らない人に農地を貸すことをためらっている方や農地の耕作の担い手がいない農家さんの
受け皿として箕面市の農業公社が引き受け、農地の耕作を進め、その農地でできた野菜を学校給食に買ってもらうという仕組みを持っています。
もちろん、耕作だけでなく市内で農家をされている方々の応援のため
学校給食に野菜を卸してもらう仲介を公社がしていて、
とにかく様々な方法で学校給食に地域の野菜を届け、
地産地消を進めておられます。
西宮市でも学校給食に地産地消の取り組みを進めてはいますが、まだまだその消費量は僅かなもの。
箕面市では縦割りとなっている農業委員会と教育委員会に学校給食での地産地消を積極的に進めていけるよう併任で職員を置き一つの体制で
推進していく枠組みを作りました。
このことで、定期的な庁内会議にとどまらず積極的にそれぞれへ介入ができ実現可能性が広がっていっているということです。
そして、何より農家さんが最優先となるような仕組みになっているということで
その季節にできる野菜を使って栄養士さんが献立を立てることになる、
そして天候などで予定の数量の野菜が取れない場合は市内業者さんにお願いして調達してもらう。
逆に野菜が多い時は業者の野菜をストップしても地域の農家を応援する取り組みをされています。
とにかく、農家さんファースト。
これなら安心して市内での耕作を続けることができるだろうし、とにかくたくさん作ってもらってそれをすべて買い受ける
というスタンスがすごい。
この農業公社、お金はどんな風になっているのか、というと、
予算額は2000万円(うち半分は人件費)当初国の補助金800万円あったが現在はその補助金がなく、1000万円の赤字
農地の賃貸契約は0円契約
運営資金として市から当初1千万円の長期貸付(補助金も出資もなし)
農地の耕作にかかる費用は野菜を学校給食に卸したお金で運用
耕作面積を広げることで黒字化をすすめることができると経営計画を立てているが、農業は不安定な部分もあり厳しい面もある。
けれども、市内の農地を守り子どもたちと農家さんの距離を近づける施策としては本当に最高。
しかも、農業公社でアルバイトしていた若い耕作者の方々はそのまま箕面市の遊休農地を借り受けて新たな農業従事者となっているとのこと。
こういう夢のある施策進めたい!
あと、給食残差を利用してたい肥も作って販売しています。
この担当は環境整備室(西宮市で言う美化企画課かな?)
循環の仕組みを模索している箕面市さん。
素晴らしかった!