管外視察終了

10月18日から20日と11月6日2回に分けて教育こども常任委員会の管外視察に行ってきました。

10月の視察は

戸田市 「産官学民連携による先進的な教師力向上教員研修について」

松戸市 「子育てコーディネーター事業について」

船橋市 「小中学校運動部活動指導者派遣事業について」

石川県 「在宅育児家庭への支援について」


11月の視察は

堺市 「さかいマイ保育園事業について」

教育委員会所管分では、教員研修や外部人材の活用についてのヒントをもとめて戸田市船橋市へ行かせていただきました。

戸田市では、研修や校内研究など活発なのはもちろんそもそもの教育委員会のやる気、というか教育長の熱さがビシビシ伝わる内容でした。

教育委員会内での議論も活発で、「教育」に力を入れているのが少し拝見しただけでも伝わります。教育委員も積極的に議論できる環境つくりがされており、問題意識を持って教育委員会全体が動いている印象を持ちました。

そのような環境の中で、教育に関する良さそうなことはなんでも取り入れる、民間企業や大学、様々な場所と連携して失敗もありながら、そのすべてを受け入れてプラスにしていく力を感じました。

現場はどうなのか?気になる所ではありますが、「教育をシティセールスにしていく」という言葉通りの取り組みをされていました。

子ども支援局所管分では在家庭への支援について、西宮市のまだまだ弱い分野について考える機会を松戸市、石川県、堺市からいただきました。

キーワードになるのは「マイ保育所」という制度で近隣の保育所に登録して子育ての困りごとやリフレッシュしたいときに安心して一時預かりしてもらえるという環境を整える制度が充実しているということ。また、子育て広場やそこで相談や必要な機関に繋ぐ仕組み作りが確立されているということで在家庭へのアプローチをされていました。

石川県ではマイ保育所制度の発祥の地として制度のはじまりや新たにモデル事業として在宅育児家庭通園保育モデル事業(保育の必要性に欠けているわけではないが、集団保育を定期的に経験できる制度)と子育て支援コーディネーター(保育士)を配置し子育て支援プランの作成(例えば、1カ月の親子の過ごし方をそれぞれの家庭に合わせてプランニングしてくれる)をしている、更に手厚い子育て支援の新しいモデル事業の説明を受けました。

松戸市では子育てひろばに常駐する子育てコーディネーターについて。こちらの子育てコーディネーターは子育て広場を運営するNPOなどのスタッフが一定の研修を受けてコーディネーターとなっており、このコーディネーターの養成に力を入れています。子育て広場も利用しやすい場所を選定し、一定の学校区単位ではなく必要な場所に子育て広場を展開し開放日や時間も土日を含む週6日の朝から夕方まで開放している子育て広場もありました。

堺市では、マイ保育所制度を基礎自治体として運営している現状を伺いにいきました。自治体規模も違うので予算のかけかたが違うだろう…と視察前は思っていたのですが、伺って話を聞くとビックリ!マイ保育所制度については各保育所補助金などはつけていないとのこと。無料の一時預かり(ほっと預かりと呼んでいらっしゃいます)についても同じくそのための補助金はないとのことで、最初話を聞いてビックリしたのですが、よく話をきいてみるとこのマイ保育所の制度とともに、一時預かり保育と乳児家庭訪問(西宮市で言う赤ちゃん訪問)の3点セットで民間保育所にやってもらっているということ、その3点につけている予算は一時預かり保育のための人件費一人分と乳幼児家庭訪問1件につき500円の委託金のみ。

えーーーーー!!!

と一同驚きです。

このようなやり方があるのか…赤ちゃん訪問に保育士さんが訪問しているのは知っていたのですが、そういう方法だったのかと様々な点で合点がいったり驚いたり…

民間保育所がそれで納得してやってくれるというところも、堺市さんは強気やな…と率直に感じるところですが、更に認定こども園も増やしていっているということで待機児童も16人だそうです。驚きの連続でした。

また、余談ですが堺市では医療的ケアの必要なお子さんの保育や障害を理由にした保育所の利用など先進的なことが盛りだくさんです。一度医療的ケアをしている保育所の見学をさせていただいたことがあったのですが、子ども支援の分野をさらに知りたくなりました。

と、このような視察をさせていただきひと段落です。

年明けに管内視察をするかどうするか、委員会内で検討します。私個人的には市内の子育て広場を委員会で視察できればと思ってはいます。

今後視察報告を作成して議会のホームページ上でも委員会の提言を見ていただけるので是非そちらもごらんくださいませ。