教育こども常任委員会報告

9月議会の常任委員会がスタートしています。

初日に担当委員会がありましたのでその報告をさせていただきます。

 

今議会、教育委員会とこども支援局の所管している議案は

補正予算と財産取得の件のみ。

委員会の進行では、

議案審査と所管事務報告1件と施策研究テーマについてのヒアリングという流れでした。

 

さて補正予算

臨時議会がこの間開かれてきていたということもあり

たくさんあるわけではなかったのですが

気になる案件だらけでした。

 

↓以下、所管委員会の補正予算と財産取得の件の内容です

 

・保育士・保育所支援センターの設置のための委託費

・コロナ禍における育成センターの開所時間延長のためにかかった費用の指定管理料の追加予算

・新型コロナ対応従事者慰労金交付事業、緊急包括支援事業

・みやっこ寄付金を活用した家庭学習等支援給付金

・図書館用ICタグ購入

 

まず、保育士保育所支援センターなるものが今年度中に設置されます。

(半年分の予算額で2331万2千円)

待機児童対策の施設整備とともに必要になる人材確保策の中の一つです。

保育協会に業務を委託し、潜在保育士の掘り起こし、そして就労相談などをしていただきます。

 

市内住所で登録されている約5700人の保育士資格をお持ちの方の現状把握から始まり

このセンターへの登録を促して、保育所とのマッチングを進めていきます。

 

保育所をやめられても、また次に繋がるようにアプローチをしていくというものです。

 

このセンター設置で気になるのは

・保育協会加盟していない小規模保育所などとの連携

・掘り起こしの後の定着支援

 

市内の様々な保育所との情報、連携をはかることができるように促していくこと

また、定着支援に関しては働く現場の環境を整えていくことを

行政がバックアップしていくということを確認しました。

 

新型コロナ対応従事者慰労金交付事業、緊急包括支援事業についてです。

(予算額は729万6千円)

これは基本的に兵庫県の事業なので

兵庫県から補助が対象事業所や対象事業所で従事されている職員の方に慰労金が出ているかと思います。

なので各市町ではこの補正予算が上がっているところとそうでないところがあると思います。

西宮市では対象事業にあたる

「にしのみや未来センター」があることで今回

この補正予算が組まれることになりました。

機会ができたことで議論、意見する場ができたということです。

 

労金給付の事業の趣旨は

「コロナ禍の中で感染するとリスクの高い利用者との接触を伴うことなど、相当程度心身に負担がかかる中、強い使命感をもって業務に従事していることに対して慰労金が給付されるもの」

とあります。

この趣旨を読んで、モヤモヤする。。。

高齢者、障害者など福祉施設従事者のみなさんに慰労金の給付はもちろんとても大切な事業だと思います。

 でもでもでもでも…

保育所で働いている職員はどうでしょう?

コロナの感染拡大を懸念し、緊急事態宣言下の中、学校までもが休校になり

すべての人に感染リスクがあるかもしれない

まだ実態がわからない中でも保育の現場は使命感をもって

保育の必要な方に保育の提供を続けていました。

そして、保育所でも障害のあるお子さんをもちろん預かっているのです。

 

ここがなぜ評価されないのか本当に本当に疑問。

国県の事業なので、市に対してこの事業の制度の拡充を求めても

難しいところではあるのですが

同じようにこの制度について疑問を持ってもらい、

次回このようなことがあった場合には、

工夫して差が出ないような取り組みをしてほしいということを

要望しました。

 

みやっこ寄付金を活用した家庭学習等支援給付金についてです。

(予算額2498万7千円)

みやっこ寄付金に関しては以下をご覧ください↓

https://www.nishi.or.jp/smph/shisei/koho/2020_koronaibennto/20200513172606961.html

就学奨励費を受けている家庭と生活保護世帯に対しての5千円の給付事業です。

そのこと自体には反対するものではありません。

ですが、申請事務に関して異論があります。

対象者はすべて把握されている家庭です。

生活保護世帯に関しては郵送での申請業務ですが

就学奨励費を受けている家庭に関しては学校でのやり取りになるそうです。

このことに関して教育委員会に問いましたが

趣旨を理解してほしいこと

また、給付を辞退されたい家庭があるかもしれないことを考えると

申請をして給付を受けるという仕組みになったそうです。

 

申請そのものもハードルがあると感じます。

困窮世帯の多くはひとり親世帯という実態が見えてきているというのに

そのひと手間をかけさせたい。

もう少しその給付を必要としている家庭の実態を教育委員会には見てほしいと思います。

 

また、申請漏れがないように学校から声をかけてもらうということですが

学校の負担を増やす

また、こどもや家庭に対して

スティグマを感じさせることになるのでは?と思うのです。

スティグマ=負のレッテルなどと言われています)

スティグマをなるべく排除した方法をとることはできなかったのか?

と思うのです。

 

不要な家庭があるのなら、不要であるという申請をしてもらえればいいのです。

寄付金からの給付だということはお手紙にして対象世帯に送付すればいいのです。

寄付された方も気持ちよく受け取っていただけることを希望していると思います。

 

現金給付では家庭学習や子どもに本当に必要なものを渡すことができないかもしれないという

議論を教育委員会でしたそうです。

でも、その現物を学校で渡す方がその子だけ何かもらっているとクラスの子どもたちに思わすことになるということで

現物支給はなくなったそうです。

 

教育委員会の考える趣旨を全うしたいなら、

郵送代をかけてでもそうすればよかったと思います。

 

何を大切にしながらその趣旨を完結することができるのか?

もう少し考えてほしいところでした。

 

図書館用ICタグ購入(財産取得の件)

(予算額2928万7千円)

コロナ禍における図書館利用に関して

時間短縮や非対面サービスの促進を図るためにすべての図書に関してICタグを貼り付け

自動貸し出し機を導入していくということです。

 

今後コロナが収束しても

自動貸し出し機とICタグを使用し、

さらに利便性を上げる活用ができるようにするということです。

 

ただ、1つきになるのは電磁波の影響を少なからず受けることがあるということです。

ペースメーカーなどの植込み型医療機器をされている方には

その配慮が必要です。

 

ステッカーなどを張って注意喚起するように

総務省からも通知が来ているようですが

その通知には人工内耳などは含まれていないということです。

装着者に関しての年代を考えると低年齢のお子さんにもわかるように

また、職員に対しても配慮が必要な方がいるということを周知すること

誰もが気持ち良く過ごすことができる図書館を目指してほしいということを伝えました。

 

長くなりましたが補正予算の内容でした。