川崎市へ視察に行きました。
内容は子ども条例の実践と現状、条例策定の経緯。
この条例は施行されてもう17年という歴史がある条例です。
そもそも、川崎市にこのような条例が制定されることになった経緯ですが、政令市の中で大阪市と競うようにして子どもたちの権利侵害(体罰や家庭・施設での虐待・不登校の増加、校内暴力など)があり、1998年の市民意識調査の中で「子どもの守られる権利」「育つ権利」の保障が不十分と考えている市民が4割もあったという背景があります。
条例を作っていく中では市民、特に子どもの目線に立って生活の中でいかに実現していくかということが重視され2年間で200回以上の会議や集会を開きながら市民と共に策定へと進んでいかれました。
この条例は個別に特化した条例ではなく総合的に子どもの権利保障を捉えた条例となっているのですが総合的に計画的に条例を管理されていて3年毎に意識調査をし行動計画の見直しをしながら社会実情に合わせて取り組んでいらっしゃいます。
常設のプレイパークと屋内には交流スペースや全天候広場、ゆっくり過ごすことができる交流スペースがあります。そして私が何より驚いたのはそこに適応指導教室以外の不登校児童生徒の居場所となるフリースペースが公設民営で運営されていること。
「子どもの最善の利益のために」が形になっている現状を見せていただき本当にこんな風に形にしていくことができれば、施設を作ることを目的とするのではなく理念的に考え方がこんな風に柔軟になることができればと思いました。
そんな川崎市でも周知はなかなか難しいようで、条例ができて17年経つとその頃の思いの継承の継続は課題があるようです。
転出入が多いことも要因の一つだともおっしゃっていました。
2か所に渡ってお話を聞かせていただくことができてとても勉強になりました。
ありがとうございました。